進行がんや
再発がんの治療

進行がんや再発がんと診断された場合は
改めて治療方針を検討します

進行子宮体がんの
治療方針

手術後にがんの残存が確認されたり、手術による切除が不可能な進行性の場合は、がんの性質や遺伝子の状態などを考慮して治療方針が検討されます。
あなたのからだの状態にあわせて、薬物治療や放射線治療などが検討されます。通常は薬物治療が選択されますが、がんの位置によっては放射線治療も選択肢となります。手術や細胞診・組織診で得られた組織を用いてがん遺伝子検査を行い、その結果にもとづいた治療薬を選択できる場合があります。

進行子宮体がんの治療

進行子宮体がんの治療方針検討の図解

慶應義塾大学医学部 産婦人科学 教授 山上 亘先生ご監修

  • 細胞診検査

    患者さんから得られた細胞を顕微鏡を使って観察し、良性/悪性の判定をおこなう検査のことをいいます。

  • 遺伝子検査

    遺伝子情報を知るためにおこなう検査のことをいいます。一部のがんでは、がん組織中の遺伝子を調べる検査、親から受け継いでいる遺伝子を調べる検査がおこなわれます。患者さん一人ひとりに適した個別化医療のためには、遺伝子検査の情報が必要となることがあります。

  • 薬物治療

    あなたのからだの状態にあわせたお薬を点滴したり、内服することです。

  • 放射線治療

    からだの外から放射線を照射する外部照射、腟内から子宮の中に放射線を照射する腔内照射くうないしょうしゃを行うことがあります。

  • ベストサポーティブケア

    手術や薬物治療などの積極的な治療ではなく、痛みや精神的な苦痛を和らげたり、生活の質の維持や向上を目指した治療を行うことです。

再発子宮体がんの
治療方針

再発した位置やその数、放射線治療歴をふまえて、あなたのからだの状態にあわせた治療方法が検討されます。
手術や細胞診・組織診で得られた組織を用いてがん遺伝子検査を行い、その結果にもとづいた治療薬を選択できる場合があります。

再発子宮体がんの治療

再発子宮体がんの治療方針検討の図解

日本婦人科腫瘍学会(編): 子宮体がん治療ガイドライン 2023年版, 金原出版, 2023

  • 再発

    手術や薬物療法、放射線治療などの治療により、検査でがんがなくなったことを確認した後、再びがんが現れることをいいます。

  • 細胞診検査

    患者さんから得られた細胞を顕微鏡を使って観察し、良性/悪性の判定をおこなう検査のことをいいます。

  • 遺伝子検査

    遺伝子情報を知るためにおこなう検査のことをいいます。一部のがんでは、がん組織中の遺伝子を調べる検査、親から受け継いでいる遺伝子を調べる検査がおこなわれます。患者さん一人ひとりに適した個別化医療のためには、遺伝子検査の情報が必要となることがあります。

  • 腟断端再発

    子宮と膣を切断した部分で、がんが再発することです。

  • 遠隔再発

    子宮から離れた臓器やリンパ節で、がんが再発することです。

  • 孤発性再発

    単発性で、臓器やリンパ節の一ヵ所で、がんが再発することです。

  • 多発性再発

    臓器やリンパ節の数ヵ所で、がんが再発することです。

  • 薬物治療

    あなたのからだの状態にあわせたお薬を点滴したり、内服することです。

  • 放射線治療

    からだの外から放射線を照射する外部照射、腟内から子宮の中に放射線を照射する腔内照射くうないしょうしゃを行うことがあります。

  • ベストサポーティブケア

    手術や薬物治療などの積極的な治療ではなく、痛みや精神的な苦痛を和らげたり、生活の質の維持や向上を目指した治療を行うことです。

がん遺伝子パネル検査

数十から数百個の遺伝子の変化を一度に調べる検査です。がん細胞で起きている遺伝子の変化にもとづいて、一人ひとりに適した治療薬を検討します。ただし、この検査によって必ず治療薬がみつかるわけではないので注意が必要です。

標準治療

科学的根拠(エビデンス:あるテーマに関する試験や調査などの研究結果から導かれた、科学的な裏付け)に基づいた観点で、現在利用できる「最良の治療」であることが示され、多くの患者さんにおこなわれることが推奨される治療のことをいいます。

が終了または終了見込みの方を対象に、保険診療による検査が可能です。

標準治療がある場合は保険適応外のため、主治医とよく相談しましょう。

再発がんと診断されたら

あなたはすでに一度がん治療を経験しています。その経験を糧にして、治療に向き合う準備をしましょう。

主治医や医療スタッフから病状や治療方針の説明をしっかり受けましょう。以前経験したがん治療を思い出して、治療に対する対策や対応をおさらいするとともに、正しい情報を得るようにしましょう。
あなたを支える主治医やご家族に、再度あなたの気持ちを伝えて信頼関係を深めることが大切です。

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